8/28-31 『環境保全とツーリズム』の合宿を志摩市と答志島で実施
四日市大学の正課科目「観光政策/環境保全とツーリズム」では、地域問題を実体験で学ぶための合宿を取り入れています。2023年度は志摩市(8/28~8/30)と答志島桃取町(8/30~8/31)で合宿を行いました。
2023年度の履修者数は3名(総合政策1名、環境情報2名)と少なく、昨年度の参加者と千葉研究室の学生に声を掛けた結果、4名の希望者があり、合計で9名(学生7名、教員は岡、千葉の2名)の合宿となりました。
観光政策や環境問題に関する授業、真珠養殖作業の体験、シーカヤックによる英虞湾周遊、答志島での伝統祭への参加など盛りだくさんの内容で、地域の自然・地域の方々との触れ合いを通じて、学生たちはいろいろと学びました。
以下、写真を紹介しながら、活動の様子を説明します。
志摩市観光課の原条様に志摩市の人口動態、産業構造、観光政策などについて説明いただいた。
横山展望台を訪問。伊勢志摩サミットの首脳たちの気分で撮影。
志摩市ではともやま野外活動センターに宿泊した。近くのスーパーで購入した食材や、岡先生に準備していただいた食材を使って自炊した。皆で協力して食事を準備して、楽しい時間を過ごした。
英虞湾は夕日で有名だ。昨年は台風の影響で天気が荒れ気味で、夕日を拝めなかったが、今回は素敵な夕暮れを堪能できた。
英虞湾の立神浦で真珠養殖を行う井上真珠さんを訪問して、養殖作業の体験をさせていただいた。アコヤガイの貝掃除、母貝への玉入れ、稚貝の籠入れなどを手伝った。真珠養殖作業の大変さを実感するとともに、衰退産業の実情を肌で感じた。
志摩自然学校の浦中様から、志摩市の水産業、英虞湾の環境問題などの講義を受けた。地球温暖化に伴う水温上昇で御食つ国の水産資源は危機に瀕しており、伊勢エビ、アワビなどで観光客を呼ぶのが難しくなった。今は、サーフィンやシーカヤックなど、「海で遊ぶ」をことを集客の目玉に変更しつつあるとの説明があった。
志摩自然学校のシーカヤックで英虞湾内を周遊する体験を行った。浦中講師にシーカヤックの漕ぎ方を教えていただき、その後、登茂山から間埼島を一周するコースを約3時間を掛けて、ご案内いただいた。自然と触れ合う楽しさを満喫し、漂着ゴミなどの環境問題なども学びながらの楽しい時間を過ごした。2人乗りカヤックは漕ぎ手の息を合わせる必要があり、それも仲間と触れ合う楽しい体験となった。
志摩市での合宿を終えて、教員2名と学生2名は、次の合宿地、答志島桃取町へと向かった。アマモの種取りと伝統の祭りオイヤレへの参加が目的であったが、時間不足でアマモの作業は出来なかった。写真はオイヤレで使う麦わらを準備しているところ。この麦わらで、デッコロボーと呼ばれる人形や、それを乗せるわら船を制作する。地域の方々と触れ合いながらの作業は、長閑で楽しい時間となった。
オイヤレは桃取町に残されている伝統的なお祭りで、各家庭の悪魔をデッコロボーと呼ばれる人形に乗せて、それをわら船に乗せて海に流し、悪魔を町から追い払う。海に流す前に、わら船を大八車に乗せて町中を回る。子供達は水風船でそれを攻撃し、大人たちが、そのササを使って、その攻撃からわら船を守るという流れだ。環境情報学部2年の畑君が飛び入れでササ持ちを担当させていただいた。
ササ持ちのシンガリを務める畑君が子供たちの水風船攻撃と闘っているシーン。動画もあるのでご覧ください。
この合宿ですが、志摩市様、志摩自然学校様、安乗漁業組合様、井上真珠様、桃取町町内会様、小浦嘉門様のお世話になり実施できました。関係者の皆様に深く感謝申し上げます。
関連動画へのリンク
志摩自然学校シーカヤックによる英虞湾周遊
答志島桃取町の伝統祭オイヤレへの参加
(環境科学専攻 千葉 賢)